2014年10月18日土曜日

2次元球面のガウス曲率

数学には面の曲がり具合を表現するガウス曲率がある。この記事では2次元球面におけるガウス曲率を計算してみる。

2次元球面の定義

3次元ユークリッド空間R3の2次元球面S2
S2 = { (x,y,z) ∈ R3 | x2 + y2 + z2 = r2 }
で定義する(rは定数)。
このときベクトルr

としておく。さらにθ(0<θ<π)、φ(0<φ<2π)で
  • x = r sinθ cosφ
  • y = r sinθ sinφ
  • z = r cosθ
のようにパラメータ付けされているとする。

自然基底

ベクトルrをθとφで偏微分したものをそれぞれe1, e2とすると、自然基底{e1, e2}は

となる。

計量テンソル

計量テンソルgijを行列表示した[gij]は、

ここでE,F,Gを

とする。また[gij]は対角行列なので対角成分の逆数をとると、逆行列[gij]が

と計算できる。

第二基本形式の係数

自然基底{e1, e2}がなす平面に垂直なベクトルnを、

とする。ベクトルrの二回微分は、

となる。これらを用いて第二基本形式 II = L dθ2 + 2M dθdφ + N dφ2 の係数L,M,Nは、

と計算できる。

ガウス曲率

上で計算したE,F,G,L,M,Nによりガウス曲率Kは、

と計算できる。
球面の場合θとφによらない一定値になるようだ。

次は、2次元球面のクリストッフェル記号を計算してみる。
wxMaximaでのガウス曲率の計算もしてみた。

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